2014年3月16日日曜日

弓で口を切るのがうまくできません。コツは?

Q:弓で口を切るのがうまくできません。コツは?  (質問箱211)

A:両手の人さし指と親指で弓を持って、
    左右に引っ張るようにして構えると安定します。


  
ロクロでも、手ロクロでも、構える位置は右回転の場合、左側です。
弓を両手で持って、左右に引っ張ると、弓が安定します。


これは、
教室の会員のみなさんが弓の使い方に苦労している様子を見ていて
ひらめいた、林のオリジナル・アドバイスです。
弓を安定させたければ、強く持つより、左右に引っ張る!
やってみてください。

※写真協力:津田沼陶芸教室会員 N.Iさん

記事提供:津田沼陶芸教室

Q:半乾燥した粘土には、何を使って下書きする?


Q:半乾燥した粘土には、何を使って下書きする?  (質問箱210)

    
A:インクや朱墨(しゅぼく)で描きます。
  素焼きすれば消えます。   

たとえば、線彫りをするとき、いきなり彫るのは勇気がいります。
そんなときは、あたりをつけるために下書きしましょう。

インク(青、黒、赤)や朱墨などで、細筆を使って描きます。





※白のマーカーは×
 黒化粧を施した作品に白のマーカーで描いたことがありますが、
 素焼きしても白残りしました。
彫るときには下絵をなぞるのではなく、自由に彫ると勢いのある線が生まれます。




記事提供:津田沼陶芸教室

割れていないのに花瓶から水がにじみ出ます。対策は?

Q:割れていないのに花瓶から水がにじみ出ます。対策は? (質問箱209)

A:陶器の水漏れ防止剤として売られている   「シリコン」か「フリップコート」(「CP-X」「CP-M6」)を使いましょう。


磁器と違って、陶器は水がしみ込みます。 水を入れて一日ほど経つと、漏れた水が溜まっている・・・・ じつは陶器では良くあることです。

販売されている花器には、あらかじめ止水剤が塗られているため漏らないだけなのです。
「花瓶が漏る!と大騒ぎするのは、陶器についての知識がないことを 触れ回っているようなものです。
茶会などでは、ジャジャ漏れの花器を喜んで使ったりもします。 昔は水漏れを止めるために、花器に水を溜めて草などを入れて、 その分解物が微細な穴をふさぐのを気長に待ったようです。

とはいえ、忙しい現代では、すぐに水漏れを止めてくれる商品が開発されています。
陶器の止水剤「シリコン」か「フリップコート」(「CP-X」)。
花器に注いでしみ込ませ、裏からも筆で塗ります。 24時間乾燥させれば、使えます、

※詳しくはそれぞれの使用書を参照のこと。 シリコンは有機溶剤(トルエン)の匂いがあるため、食器には使えません。 「フリップコート」は食器にも使えます。

記事提供:津田沼陶芸教室

食器が汚れないようコーティングできませんか?


Q:食器が汚れないようコーティングできませんか?
(質問箱208)208ekitai-ceramic

A:「食器用止水剤(しすいざい)」として売られている「液体セラミック」を使いましょう。

陶器は水がしみ込むため、気をつけていても高台部分が汚れたり、
カビで黒くなったりしがちです。

また貫入(釉薬の小さなヒビ)からも水が浸入して薄汚れたり、
白化粧にシミが出たりします。
(「器が育つ」といい美しい表現もあります)

これらを防ぐには、「液体セラミック」を使います。
仕様書どおりに水で薄めてから、釉薬の掛かっていない高台にハケや筆で塗ったり、
丸ごと浸したり、中に注いだり。


商品名は「フリップコート」、または「CP-X」。



塗っても貫入は消えず、ヒビの様子は楽しめます。

塗ったままにすると、釉薬の上に少し白く残るので、
湿らせた布でこすり取ります。
24時間経ったら水洗いOKです。

花器の水漏れにも効果的です。
※陶器の撥水剤として「シリコン」が販売されていますが、
 これは有機溶剤(トルエン)が含まれているため食器には使わないほうが良いと言われます。
 シリコンは、食器以外の花器などに使いましょう。

記事提供:津田沼陶芸教室

シャレた書体で陶印を作りたいのですが、参考になるサイトは?

Q:シャレた書体で陶印を作りたいのですが、参考になるサイトは?  (質問箱212)

A:「白舟書体」というサイトの「一文字雅印」が参考になりますよ。

こちらのアドレスです⇒http://www.hakusyu.com/hitomoji/

32の書体があって、登録されている500文字が一発で雅印に変換表示されます。
津田沼陶芸教室の会員、W.Iさんが見つけて
ご自身の陶印づくりの参考にしました。

ためしにやってみると、寧彦の「寧」も「彦」も、登録された500文字の中にあったので、
ためしに雅印に変換してみると・・・・
うん、なかなか面白い!











「個人使用・企業内での使用はOK」とのこと。参考にされてはいかが?  

記事提供:津田沼陶芸教室

2014年3月7日金曜日

釉掛けしたあとの器に触るときの注意点は?


Q:釉掛けしたあとの器に触るときの注意点は? 
 (質問箱206)

A:なるべく触らないこと、というのが一番のアドバイスですね。

特に灰を使った釉薬は、乾くと手に付いて剥がれます。
高台の釉はがしなどで触るときは、水が引いた直後に。

器のフチに付いた釉薬は軽く触れてもポロッと欠けやすいので、
器を持つときは、フチに手が触れないように注意!





記事提供:津田沼陶芸教室

釉薬の厚みはどのくらいが適当なのですか?

Q:釉薬の厚みはどのくらいが適当なのですか?  (質問箱205)

A:一般的にはハガキ1枚分の厚さと言われています。

それぞれの釉薬の特徴を生かすためには、その釉薬に合った厚さがあります。
青磁釉や志野釉などは、特に厚掛けしますし、
黄瀬戸釉などは、薄掛けにします。

釉薬の厚さ。
僕の目安は・・・・
石灰などの土石を使った釉薬では、ハガキ1枚分の厚さ。
灰を使った釉薬では、ハガキ2、3枚分の厚さ。
素焼きの破片に掛けてみて、カッターナイフなどで削り取って厚さを確認します。

 
 


※灰には燃えて無くなってしまう炭素が含まれているため、多めに掛ける必要があります。

ボーメ比重計は釉薬に刺して(垂直にして、釣りの浮きのようにそっと浮かべる)計ります。




ボーメ比重47(石灰透明釉)~54くらいの間で釉掛けすることが多いですね。
47(石灰透明釉など)50(灰釉、織部釉など) 54(鉄釉など)

記事提供:津田沼陶芸教室

釉薬の材料の「バリウム」は、人間ドックで飲むものと同じ?

Q:釉薬の材料の「バリウム」は、人間ドックで飲むものと同じ? (質問箱207)

A:ふたつはまったく違うものです!

     
陶芸材料の「炭酸バリウム」は毒性があって、「劇物」に指定されています。
取り扱いは、くれぐれも慎重に。
陶芸材料の販売店で購入する場合でも、免許証などの本人確認が必要です。
天然の「炭酸バリウム」は、「毒重石」と言われるもの。

人間ドックでレントゲンの前に飲むのは「硫酸バリウム」。
毒性はありません。

※陶芸材料の「炭酸バリウム」は、溶かす作用をする釉薬材料です。
 銅などの金属を使った釉薬の発色を鮮やかにする効果があります。

記事提供:津田沼陶芸教室