2013年8月31日土曜日

作業台に付いた粘土をスッキリ取るには?

 
 Q:作業台に付いた粘土をスッキリ取るには?
 (質問箱140)

 A:パテ用のプラスチックのヘラ
   (¥150くらい。ホームセンターにあります)が便利です。





   
いろいろなものを試しましたが、
   これがいちばんキレイに取れます。

   あとは拭く必要もないくらいですが、
   絞ったハントタオルでさっと拭きます。


記事提供:津田沼陶芸教室

2013年8月30日金曜日

Q:タタラを作るとき、粘土が丸く広がります。四角にするには?

 
 Q:タタラを作るとき、粘土が丸く広がります。四角にするには?
 (質問箱139)

 A:上からたたくだけでは丸く広がります。四角にするには、
   右手で上からたたき、同時に左手で粘土の側面をたたきます。

   
右手は、上から粘土をたたきます。




   左手は、粘土の側面を横からたたきます。



   これを同時に行うと、粘土に角(かど)ができます(写真左上)。



   粘土を90度回して、同様の動作を続けます。
   それをくりかえすと、四角な粘土ができますから
   ワイヤーでスライスしてタタラを作ります。

記事提供:津田沼陶芸教室

2013年8月29日木曜日

タタラ(板状)にした粘土を切ると、さいごにシッポが出ます。対策は?

 Q:タタラ(板状)にした粘土を切ると、さいごにシッポが出ます。対策は?  (質問箱138)

 A:中ほどまで切ったら、こんどは反対側から切ります。
   角皿などを作るときにこのやり方をすると
   角がキレイな皿ができます。

   
タタラにした粘土にタタラ板やモノサシを当てます。
   木ベラや竹ベラ、剣先などで切りますが、
   最後まで切ると、粘土が引っぱられてシッポができます。



   ですから、中ほどまで切ったら、
   次に反対側から切るようにします。



     こんなちょっとしたことで、切りなおす手間が省けるし
   形もきれいにできます。

   また、ピザ・カッターで切れば大きなシッポはできません。

記事提供:津田沼陶芸教室

2013年8月27日火曜日

何度まで下がったら窯から出せますか?

 
 Q:何度まで下がったら窯から出せますか?
 (質問箱137)

 A:人によって違いがありますが、私(主宰の林)の場合は
   100℃を切るまで待って窯出しします。

   
電気の窯の場合
   窯の温度が200℃を切ったら、フタを10センチほど開けます。
   そのままにして100℃を切ったら全開にして
   耐火手袋をはめて作品を取り出します。

   もっと温度が高くても大丈夫、という人がいるかもしれません。
   でも、以前150℃で大壺を取り出して、
   1時間ほどしてから、空気を切り裂くような音とともに
   真横に亀裂が入ったことがあり、それ以来100℃以下を守っています。

   ガス窯の場合
   300℃で扉を10センチけ。
   2時間後に全開。
   ※これで特に割れたこともないので、
    ガス窯のほうが高温で窯出ししていることになります。
    お世話になっているガス窯メーカーの社長さんは、
    「300℃で全開しても割れない」とおっしゃるのですが
    ・・・やはり心配。


記事提供:津田沼陶芸教室

2013年8月26日月曜日

「箱書き」は、何をどう書く?

 
 Q:「箱書き」は、何をどう書く?
 (質問箱136)

 A:書く内容は「作品名」と「落款(作者の署名と印)」です。縦書きします。

  書く場所と作法は、作家によってまちまちですが、
  いちばんポピュラーなのは次の書き方です。

  ・箱のフタの表側に、
   右上から「作品名」、左下に「落款」。

   写真は、右上から「唐津 ぐい呑み」、左下に林の落款



  ・他の書き方としては、
   フタの表側に「作品名」、裏側の左下に「落款」。

  ・あるいは、
   フタの裏側だけに、右上から「作品名」、左下に「落款」。

  ・さらに、壺など背の高い作品の場合は、
   箱の側面に、右上から「作品名」、左下に「落款」。
   という書き方をする作家もいます。

   また、筆で絵を描いたり、贈る相手の名前を入れたり、
   メッセージを描いたりする作家もいます。
   箱もメッセージを伝えるメディアですから、
   相手がよろこんでくれるように書けば良いということです。

記事提供:津田沼陶芸教室

2013年8月25日日曜日

桐箱でプレゼントするとき、作品以外に入れるものは?

 
 Q:桐箱でプレゼントするとき、作品以外に入れるものは? 
(質問箱135)


 A:薄葉紙、ウコン布、ミラーマット、陶歴などを用意してください。

   
正式には以下のようにします。

   1、作品を薄葉紙(うすようし)で包む。
   2、さらにミラーマットで包む。
   3、陶歴(陶歴=自分や陶芸に関するプロフィールを紙に印刷したもの)
     を折って、箱の中に入れる。
   4、ウコン布を畳んで、器の上部に乗せる。

   ※「正式」と言っても、私や、周りの人たちがしている方法ということで、
    人によっては別の仕方があると思います。

    また相手との関係しだいで、省けるものは省いてもかまいません。
    破損しやすいものは、もっと念入りに
    エアクッションなどでくるみます。


記事提供:津田沼陶芸教室

2013年8月24日土曜日

教室では1250℃で焼いているそうですが、なぜその温度?

 
 Q:教室では1250℃で焼いているそうですが、なぜその温度?
 (質問箱134)

 A:焼く温度を決めるのは主に次の要素です。
  

  1、粘土が歪んだり、ヘタったりすることなく
    よく焼け締まって、丈夫になる温度。

  2、釉薬がうまく溶ける温度。

  3、技術的に、効率的に上げられる温度。

  以上のような理由から、1230℃~1280℃くらいが一般的。
  磁器の場合は1300℃まで上げることもあります。


記事提供:津田沼陶芸教室

2013年8月23日金曜日

プレゼントするための箱で、桐箱以外はどこで買えますか?

 
 Q:プレゼントするための箱で、桐箱以外はどこで買えますか?  
(質問箱133)

 A:「贈答箱 販売」で検索してください。

   桐箱ほど大げさでなくてもいい、という人には
   おしゃれな紙箱など、お好みの箱が見つかりますよ。


記事提供:津田沼陶芸教室

2013年8月22日木曜日

作品をプレゼントしたいのですが、桐箱はどこで買える?

 
 Q:作品をプレゼントしたいのですが、桐箱はどこで買える? 
(質問箱132)
 

 A:桐箱を作っている専門店でオーダーメイドするのがふつうですが
   既製品を扱っているお店もあります。


   作品のサイズを言えば、ふさわしい大きさの桐箱を
   作ってくれます。
   たとえばぐい飲みなら、桐の材質によって値段は違いますが
   安いもので¥600くらいです。ほかに送料がかかります。

   ・オーダーメイドするなら、たとえばこんなお店⇒
   (株)美萩(みはぎ)工芸 http://www.mihagi.co.jp/

   ・オーダーメイドのほか、既製品の桐箱もあるのは⇒
    箱義(はこよし)桐箱店 http://www.hakoyoshi.com/

   他にも「桐箱 販売」で検索すると、たくさんの店が出てきますよ。


記事提供:津田沼陶芸教室

2013年8月21日水曜日

本焼きには酸化と還元のほかに、「中性」もあるそうですが、ほんと?

 
 Q:本焼きには酸化と還元のほかに、「中性」もあるそうですが、ほんと?
(質問箱131)

 A:炎ボーボーの焼き方が「酸化焼成」、煙モクモクが「還元焼成」と書きましたが
   中間の「中性焼成」というのもあります。

   
電気の窯では、電熱線で温度を上げます。
   炎のない焼き方で、「中性」と言われます。

   ガス窯でも「中性焼成」という焼き方がありますが、
   じっさいは「弱い還元」の状態だと
   窯メーカーの社長さんからうかがいました。

   ちなみにガス窯の場合、
   「中性焼成」は、いちばん温度が上がる焼き方です。

記事提供:津田沼陶芸教室

2013年8月20日火曜日

陶芸を始めたら、水仕事で食器が割れなくなったのはナゼ?

 Q:陶芸を始めたら、水仕事で食器が割れなくなったのはナゼ? (質問箱130)

 A:器の持ち方や、扱いに慣れるからでしょうね。

   削ったり、釉薬を掛けたりするときなど、器をしっかり持つコツが
   知らないうちに身に付くからだと思います。
  
   CMプランナーの時代に仕事をさせていただいた、
   お豆腐懐石のチェーン店の社長さんからうかがった話です。
   全店で1年間に割れる食器の数が、
   1店舗を出店するときの器に匹敵していたそうです。
 
   社長さんは一計を案じ、研修所に窯をつくり、社員に陶芸をやらせました。
   割れる食器の数が目に見えて減ったそうで、
   「器への愛着に目覚めてくれたんでしょう。ぞんざいな扱いをしなくなりました」
   とのことでした。
   
   器を持つコツだけでなくて、そんな、精神的な理由もあるのでしょうね。

記事提供:津田沼陶芸教室

Q:釉薬を何度も掛けたのに、かえって薄くなったのはナゼ?

 Q:釉薬を何度も掛けたのに、かえって薄くなったのはナゼ? (質問箱129)

 A:素焼きに含まれる水分が飽和状態になると、
   掛けるほど、釉薬を洗い落とすことになります。
  
  
 
釉薬には接着剤は入っていません。粉末を水に混ぜた状態です。
   素焼きした作品には吸水性があるために、
   水を吸う力で釉薬が表面に吸着します。
   
   なんども掛けると、せっかくくっついていた釉薬が
   洗い落とされることになって
   かえって釉薬は薄くなります。

   釉薬は一発で決めることが大切!
   さらに掛けたい場合は、1日ほど乾かして、
   ふたたび吸水性が出てから、釉薬を掛けるようにしましょう。

記事提供:津田沼陶芸教室

2013年8月15日木曜日

電気の窯を焚くとき、途中までフタを開けておくのはナゼ?

 
 Q:電気の窯を焚くとき、途中までフタを開けておくのはナゼ? (質問箱128)

 A:窯の外に水分を逃がしてやるためです。

   釉薬を掛けたときに器にしみ込んだ水分や、
   分子として存在するH2O(エイチ・ツー・オー)が蒸発してなくなるのは
   530℃前後と言われています。

   スタート時には窯のフタを10㎝くらい開けておいて、
   530℃をこえたら閉めます。

   水分を逃がす理由は、
   1、窯の鉄部がさびやすいこと
   2、釉薬が変色することがある
  
   電気の窯だけでなく、ガスの窯でも同様の閉め方をします。


記事提供:津田沼陶芸教室

2013年8月13日火曜日

Q:「ヒモ作り」するためのヒモが丸くできません、どうすれば?

 
 Q:「ヒモ作り」するためのヒモが丸くできません、どうすれば?
(質問箱127)

 A:開いた指全体を使うつもりで、粘土を一回転以上回しましょう。

  
手のひらよりも、
   開いた指を粘土に当てて回転させるのがコツですね。

  1、片手で握れるくらいの量の粘土を持ちます。
  2、粘土を握って、さつま芋のかたち
   (両端をとがらせる=空気が入らないように)
    から、さらにキュウリの形にして、作業台に置きます。
 
  3、作業台をお手ふきで湿らせる。そのとき、手にもじゅうぶんな水分を。

  4、両手の指を開いて、粘土を一回転させながら、押して引くをくりかえす。
    これを往復で行ないます。
    粘土に指を当てる位置は、中ほど、その外、いちばん外側と移動させて、
    まんべんなく伸ばします。

  5、直径2センチほどになったら、湿らせたタオルでくるんで、
    さらに必要な本数のヒモを作ります。

 ※これがコツ⇒粘土に触れているのは、手のひらではなく、手指が主になります。

記事提供:津田沼陶芸教室

2013年8月12日月曜日

「ヒモ作り」するためのヒモの適当な太さは?

 
 Q:「ヒモ作り」するためのヒモの適当な太さは? 


 A:お茶碗くらいの大きさのものを作るには
   直径1.5センチくらいのヒモがふつうです。 

   作る器の大きさによって、ヒモも太くします。
   直径1.5センチ~2.5センチくらいですね。

   自分の指の太さで覚えておくとラクです。
   林(主宰)の場合なら、
   1.5センチ=小指、2センチ=人差し指の太さ、2.5センチ=親指
   という具合です。
   

   作ったヒモは、湿らせたタオルにくるんで乾燥を防ぎます。
   使うときには、太いものから使います。
   底に近い部分を、いくぶん肉厚に作るからです。

記事提供:津田沼陶芸教室

2013年8月11日日曜日

メダカの水槽を陶器でつくりました。水が澄んでいるのはナゼ?

Q:メダカの水槽を陶器でつくりました。水が澄んでいるのはナゼ? (質問箱125)
 

A:津田沼陶芸教室でつくった陶器の特徴です!
   と言いたいところですが・・・・。


  
 陶器の水槽(たとえば、睡蓮鉢と言われる深めのものなど)は
   ガラスや、プラスチックのものにくらべて、
   次のような特徴があります。

   横からの光が入らない。
   陶器の厚みが、温度変化を少なくする。

   そんな理由から、アオミドロなどの藻の発生が抑えられ
   メダカも元気に泳ぎ回る、
   ということになるようです。
   水草や小型の睡蓮を植えると、生態系ができて
   ビオトープ型の水槽になります。

   主宰の林も、ベランダでメダカを飼っています。
   生まれたての赤ちゃんメダカを見つけると、
   時間を忘れて見入っています。

記事提供:津田沼陶芸教室

2013年8月10日土曜日

Q:そちらの教室で作った食器は、身体に害はありませんか? 

 
Q:そちらの教室で作った食器は、身体に害はありませんか? 
(質問箱124)

A:身体に害のあるような物質は、釉薬にも絵具類にも含まれていません。

  
食器をつくる会員が多いので、安全はいちばんに考えています。
  鉛やカドミウムなど、人体に良くないものは
  釉薬、下絵具、上絵の具にも、当教室ではいっさい使用していません。

  安心して、食卓でお使いください。

記事提供:津田沼陶芸教室

2013年8月9日金曜日

陶芸って、一言でいうと何ですか?

 
Q:陶芸って、一言でいうと何ですか?
 (質問箱123)

A:「化学と技術と芸術の融合」です。

  
ちょっとカッコ良すぎ?
  これは、私と広告業界で同僚だったOさんの言葉です。
  私の本を読んでの感想を話しているときに出て、
  思わずヒザを打ちました。

  陶芸をやっていなくても、
  こんなふうに本質を見抜く目を持った人はいるものだと 
  感心しました。まさに慧眼(けいがん)です。
  
  陶芸をやっていくうちに、なるほどそうだと
  感じるときが来ると思いますよ。

記事提供:津田沼陶芸教室

2013年8月6日火曜日

津田沼陶芸教室はクルマで行っても駐車できますか?

Q:津田沼陶芸教室はクルマで行っても駐車できますか? (質問箱122)

A:教室の横に3台分の駐車スペースがあります。


  電車でいらっしゃる会員が多いので、
  駐車スペースが満杯になることは、まずありません。
 
  

  クルマでいらっしゃる方は、念のために事前にご連絡ください。

記事提供:津田沼陶芸教室

2013年8月3日土曜日

Q:削る前の作品が白く乾燥!なんとかなる?

Q:削る前の作品が白く乾燥!なんとかなる? (質問箱121)

A:小皿や小さめの鉢なら、やわらかくなりますよ。

1、ハンドタオルを水で濡らして絞る。
 (水分は大目に残すこと)

2、白く乾燥した器をハンドタオルでくるむ。

3、ビニールに入れて密封する。

4、3日ほどそのままにする。

※特に4、が大切。時間をたっぷりかけて、
 器全体に湿気を戻してやることです。
 
 



写真は、4日経った小皿。会員のTさんの作品。
ハンドタオルを開くと、
削り頃の柔らかさに戻っていました。 

記事提供:津田沼陶芸教室