2013年5月30日木曜日

Q:取っ手をつけたらカップが歪んでしまいました。対策は?(質問箱110)

Q:取っ手をつけたらカップが歪んでしまいました。対策は? (質問箱110) 

A:取っ手をつけるカップは、本体を楕円に歪めておきましょう。

  白粘土の場合は歪みは気になるほどではありません。
  でも、赤粘土の場合は熱に弱いために歪みが目立ちます。

  取っ手に引っ張られるように、楕円形になります。



  それを防ぐために、形作りのときに次の作業を行ってください。
  取っ手をつける側と反対側を手で押さえて、楕円にしておきます。

  削り作業が終わってから、径の短い側に取っ手を付けます。

  焼きあがると、真円(に近い形)になります。

記事提供:津田沼陶芸教室

2013年5月28日火曜日

ロクロに「かめ板」を密着させる方法を教えて!

Q:ロクロに「かめ板」を密着させる方法を教えて! (質問箱109)

A:教える人によっていろいろな方法がありますが、
   かんたんで、外れにくいやり方を紹介します。

 

1、粘土玉を3つ作って、ロクロの上に等間隔に並べます。

2、指で叩いて平らにします。

 

3、「弓」の両端をアルミの天板の上に付けたままスライドして、
  粘土を薄くスライスします。



4、ハケかスポンジに含ませた水を粘土に塗ります(垂らす感じで)。



5、「かめ板(板)」をのせて、
  ロクロをゆっくりまわしながらこぶしで叩いて密着させます。



6、濡らした筆で円を描いてみます。
  (筆は動かさずに、ロクロを回して)


 
 

  線に細いところと太いところができるようなら
  板が傾いているので、太い部分をたたいて水平にします。

 

記事提供:津田沼陶芸教室

2013年5月27日月曜日

Q:手びねりでつくった皿を板にのせるとき歪みます。対策は?

Q:手びねりでつくった皿を板にのせるとき歪みます。対策は? (質問箱108)

A:手ロクロの上に板をのせて、その上で作りましょう。

湯飲みやお茶碗は作ったあと、切り糸で切って板に移します。
でも、皿は移動させるとき口が歪みやすいですね。
そこで、最初から板の上で作りましょう。

1、粘土ヒモを作って、手ロクロの上に円を描くようにのせます。


2、手ロクロを回しながら手で叩いて平らにします。



3、板をのせて、手ロクロを回しながら板を叩いて粘土と密着させます。



4、皿が完成したら切り糸で底を切って、板をはずします。 

記事提供:津田沼陶芸教室

2013年5月26日日曜日

Q:器の外側がなめらかな曲線になるよう削るコツを教えて!

Q:器の外側がなめらかな曲線になるよう削るコツを教えて! (質問箱107)
   

A:らせんを描くように削ることですね。

初心の内は、水平に削る会員が多いのですが、
慣れてくるとらせん状に削るようになります。

そして一度に深く削るのではなくて、
浅い削りで手数を多くして形を整えてゆきます。

らせん状に削る。浅くて、手数を多くして削る。
これがなめらかな曲線をつくるコツです。


写真は、逆さにして削った後、
ひっくり返して上部の削りをしているところ。
(写真協力は会員のOさん)

電動ロクロの場合も、「らせん状」を心がけると
曲線が美しくなりますよ。
 

記事提供:津田沼陶芸教室

2013年5月19日日曜日

Q:体験レッスンで作った作品は、何日後に受け取れますか?

 Q:体験レッスンで作った作品は、何日後に受け取れますか? (質問箱106)

 A:形を作ってから一か月半後、
   釉薬を掛けてから2~3週間後をメドにしてください。

   形を作った翌週に「削り作業」。粘土が完全乾燥してから「素焼き」。
   素焼きした作品に「釉薬掛け」して「本焼き」という工程になります。

   素焼きと本焼きは、窯がスカスカの状態で焼くのはもったいないので
   あるていど数がそろってからになります。
   そのため作品をお渡しできるのは、上に書いた日数をメドにしてください。
   
   焼き上がりの日にちが決まったらメールで連絡します。 

記事提供:津田沼陶芸教室

2013年5月15日水曜日

Q:粘土で作った作品を教室に送ったら、焼いてもらえますか?

 Q:粘土で作った作品を教室に送ったら、焼いてもらえますか? (質問箱105)

 A:こちらに届いたときには、残念ですが、おそらく壊れています。
   
  

      粘土は乾燥したときがいちばんもろいのです。
   大切にくるんで送っても、途中で割れてしまうでしょう。
   

   ご自宅で作った作品なら、プチプチのエア・クッションで包んで
   クルマで教室に運び込む・・・くらいが限度でしょうね。
   そうやって持ち込む会員は津田沼陶芸教室にもいますよ。 

記事提供:津田沼陶芸教室

2013年5月12日日曜日

Q:「土殺し(つちごろし)」と「芯出し(しんだし)」の違いは?

 Q:「土殺し(つちごろし)」と「芯出し(しんだし)」の違いは? (質問箱104) 

 A:ロクロを挽く前の粘土の準備運動のことで、同じ意味ですよ。

   
   

        粘土を高く挽きあげて、

        ふたたび元に戻す。

   これを数回繰り返します。
   粘土に均一に水分を含ませて扱いやすくするための作業です。
 
   あばれる土をおとなしくする、という意味の「土殺し」。
   物騒な言い方ですが、「女殺し」なんていうのと同じ言い回しでしょうね。

   「芯出し」は、言い得て妙です。回転のブレを取る作業ですから。

   ところで・・・。
   「芯出し」を「チン出し」だと思い込んでいた女性会員がいて大笑いでした。
   別の教室で教わったとき、妙に納得して聞き直さなかったそうです。
   「えー!!シンダシだったんですかぁ!」
   と声を上げたのが忘れられません。 

記事提供:津田沼陶芸教室

2013年5月10日金曜日

Q:固すぎる粘土を適当な固さにする方法は?

 Q:固すぎる粘土を適当な固さにする方法は? (質問箱103)

 A:固さの状態によります。3つの方法を教えましょう。

   1、ちょっと固いかな、というとき

    粘土を平らに伸ばして、薄いヘラで切れ込みをたくさん入れます。

    水を含ませたスポンジで湿らせます。
    (毛細管現象で、切れ込みの奥まで水分が届きます)

    粘土を裏返して、同じ作業をします。
    それを荒練りして、菊練りすれば、できあがり!
 

   2、ゴツゴツした感じまで固くなったら

   

    ワイヤーで粘土をスライスします(厚さ1センチくらい)。
    水を入れたボウルに5分ほど浸します。
    まだ固ければ、もっと長く置きます。
    粘土を水から出して練ります。

   3、形が変わらないほど固くなったら

    完全乾燥させて、ハンマーでなるべく小さく砕いて
    水を入れたボウルに入れます。
    半日置いて、水を捨てて、石膏ボードの上で練ります。
    (水を捨てたあと、削りで出た乾燥粘土をバラバラと載せると
     水分を吸い取ってくれて作業がラク)
 

記事提供:津田沼陶芸教室

2013年5月9日木曜日

Q:ネイルアートをしていますが、陶芸できますか?

 Q:ネイルアートをしていますが、陶芸できますか? (質問箱102) 

 A:極端な長爪でなければ問題ないでしょう。
   ただし電動ロクロは危険です。

   ある日、会員(手びねりコース)の女性がキレイな爪で現れて、
   ちょっと心配したのですが、
   「粘土に触るくらいで取れたりしませんよ」と笑っていました。
   じっさい、剥がれたりしませんでした。

   やや長爪だったので、手びねりの作業で爪跡が付きましたが
   削り作業のときに、よく絞った水スポンジで拭けば跡は消えました。

   ※そのケースでは大丈夫だったということで、
    ネイルアートして陶芸するのを勧めているわけではありません。
    ご自分の判断でお願いしますね。

   ただし電動ロクロを使うのは、私の教室では禁止しています。
   爪が粘土に刺さって、ケガをすることも考えられますから。 

記事提供:津田沼陶芸教室

2013年5月8日水曜日

Q:粘土に触ると手荒れしませんか?

 Q:粘土に触ると手荒れしませんか? (質問箱101)

 A:粘土のことを「土」と呼んだりしますが、粘土の中には細菌が少ないので
   じかに触ってもガーデニングのような手荒れの心配はありません。

   水を使うことが多いので、カサッとした感じにはなりますが、
   作業のあとハンドクリームを使えばケアできます。

   泥んこ美容もあるくらいだし、私の知っている女性の陶芸家も、
   みなさんきれいな手をしていますよ。 

記事提供:津田沼陶芸教室

2013年5月7日火曜日

Q:板皿の底が反らないようにする方法は?

 Q:板皿の底が反らないようにする方法は? (質問箱100)

 A:3つの方法を紹介しましょう。
   
   板皿の反りはやっかいです。
   反りの原因は、粘土が均一に乾いてくれないことから起きます。
   表側が早く乾いて裏側が遅れるために、縁が持ち上がる。。
   フチから乾いて縮むために、中心が圧迫されて凸になりやすい。

   さて、反りを防ぐ方法
   1、固めの粘土をつかいましょう。

     粘土に水分が多いと、表と裏の乾燥の差が大きくなって
     歪みやすいから。

   2、裏に溝を数本彫ってやる(長い辺に平行に)。
     
     裏側の乾きが早くなって、表側との乾きの差が少なくなる。

   3、足を付けると歪みにくい。
   
     裏側の乾燥が早くなるため。
   
   ほかにもアイデアとしては、
   干物をつくるネットに入れて乾燥させるのも良さそうです。 

記事提供:津田沼陶芸教室

2013年5月6日月曜日

Q:板皿の底が反ってしまいました。なんとかなりますか?

 Q:板皿の底が反ってしまいました。なんとかなりますか? (質問箱99)
   

 A:白くなるまで乾燥していなければ、まだ手はあるかも。
   


   白くなっていなければ、手のひらを皿にぴったり付けて、
   親指の付け根あたりを力を込めて、グッと押します。
   「グッ!」と、0.2秒ほど押し付けます。
   これで反りが直ることが多いです。

   (白くなった板皿でこれをやると割れます)

   私はこれで割ったことはありませんが、ちょっと不安なので、
   教室の会員には自分の責任で 

記事提供:津田沼陶芸教室

2013年5月5日日曜日

Q:津田沼陶芸教室には釉薬が何種類くらいありますか?

 Q:津田沼陶芸教室には釉薬が何種類くらいありますか? (質問箱98)

 A:53種類あります(2013年5月現在)。
   


   より良い調合の釉薬を使いたいので、廃版にする釉薬もありますし、
   新しく追加するものもあります。 

記事提供:津田沼陶芸教室

2013年5月4日土曜日

Q:自分の作品を使っているいるうちに薄汚れてきました。対策は?

 Q:自分の作品を使っているいるうちに薄汚れてきました。対策は? (質問箱97)

 A:市販のキッチン用漂白剤に浸けてもダメなら、
   素焼きするという奥の手もありますよ

   貫入(かんにゅう/釉薬の細かなヒビ)に入った汚れを落とすには
   キッチン用の漂白剤をまず試してください。

   それでもダメなら、素焼きするときに一緒に窯に入れて
   800℃くらいで焼きます。
   有機物はすべて燃えるので、「新品」のようになります。
   
   ※ただし、織部(おりべ)釉の場合は、色調が変わってしまうので
    ご注意を!

   ※陶器が古びてくるのを「育つ」と言って楽しむ心が日本にはあります。
    「キレイ」にしないで、作品が育つのを楽しむのも素敵ですよ。 

記事提供:津田沼陶芸教室

2013年5月3日金曜日

Q:焼きあがった作品の表面に小さなヒビが入っています。大丈夫?

 Q:焼きあがった作品の表面に小さなヒビが入っています。大丈夫? (質問箱96)

 A:釉薬に入った小さなヒビを「貫入(かんにゅう)」と言います。
   割れたりしませんから大丈夫です。

   溶けた釉薬は冷えて固まるときに縮みます。
   胎土(たいど/粘土の素地))も縮みます。
   収縮率がほぼ同じならヒビはできません。
   
   釉薬の収縮率のほうが大きいと、釉薬に貫入が入ります。
  
   焼きあがって窯のフタを開けるとき、貫入の入るピンピンという
   涼やかな音が聞こえてきます。 

記事提供:津田沼陶芸教室

2013年5月2日木曜日

Q:削り作業が大好きです。あまり長時間やるのは良くないですか?

 Q:削り作業が大好きです。あまり長時間やるのは良くないですか? (質問箱95)
   

 A:常識的には、乾燥して白くなってしまう前に終えましょう。

   いつまでも手の中で無心にもてあそんでいたい持ちは分かります。
   でも、白くなったあとも削っていると、割れたりヒビが入ることが多いです。
   完全乾燥したときが、粘土はいちばんもろいのです。
   
   形を作るときに、できあがりに近い厚さでできていれば
   削りにさほどの時間はかかりません。

   私(林)などは、ロクロでも、手びねりでも、
   さささっと削ってしまいます。

   でも削りがそれほど好きなら・・・存分にやってください。 

記事提供:津田沼陶芸教室

2013年5月1日水曜日

Q:形を作ってから何日後に削り作業ができますか?

 Q:形を作ってから何日後に削り作業ができますか? (質問箱94)

 A:陶芸教室では一週間後が一般的です。

   室内に置いておけば、小物なら半日~1日で削れるようになります。
   
   教室では会員の皆さんの都合を考えて、一週間後に削り作業ができるよう
   乾燥をコントロールしています。

   作品をビニールでくるんで、湿気がたっぷりある室(むろ)に入れて
   管理しています。
   
   ご自分で乾燥させるとき(ビニールでくるまない場合)は
   変形しないよう、直射日光や風の当たらない場所に置きます。 

記事提供:津田沼陶芸教室