2014年12月23日火曜日

撥水剤を塗った場所は、釉掛けのあと拭かなくていいの?


Q:撥水剤を塗った場所は、釉掛けのあと拭かなくていいの?
 (質問箱235)

A:撥水剤を塗っても、釉薬は残ります。かならずスポンジでふき取ってください。

釉薬が付かないように塗る撥水剤は、「スペーター」と言われる
赤いものが一般的です。




原液は粘り気がありすぎるので、灯油を加えてよく混ぜて使います。

スペーターを塗った面は釉薬をはじきますが、
ワックスを塗ったクルマと同じように、丸い水滴となって素焼き表面に残ります。
そのまま焼くと、作品が棚板にくっつきます。

釉掛けしたあと、スポンジを良くしぼって、
表面に残った釉薬をぬぐい取ってください。





記事提供津田沼陶芸教室

2014年12月15日月曜日

粘土を購入しましたが、粘土の管理で大事なことは?


Q:粘土を購入しましたが、粘土の管理で大事なことは?
 (質問箱233)

A:いちばん大事なのは乾燥が進まないようにすることですね。

固くなった粘土を再生する方法は、ここでも紹介していますが
なかなか面倒です。
粘土はビニール袋に入れられて売られていますが、それでも少しずつ乾燥が進みます。
以下のような対策を行います。

1、まずは購入した年月日、業者さんの名前、粘土の種類を書いておきます。
  粘土の種類と、どのくらい経過したかが分かるので、乾燥ぐあいの目安になります。


 
2、日や風の当たらない場所で保管します。

3、少量の粘土なら、レジャー用のクーラーボックスや、トロ箱
  (発泡スチロール製の、魚などを入れる箱)に入れる。


記事提供津田沼陶芸教室

2014年12月11日木曜日

粘土をワイヤで切るとき、先生がダメよ・・・ダメダメ!というのはなぜ?


Q:粘土をワイヤで切るとき、先生がダメよ・・・ダメダメ!というのはなぜ?
  
(質問箱231)

A:間違った切り方をしている人が多いからです。

ワイヤで粘土の周りを一周させて切る人がいますが、
ワイヤに折れあとができます。



 
このワイヤの折れあとは、次に粘土を切ったときに溝ができます。
粘土でタタラを作るときには、この溝が目立ちます。

◎正しい切り方
粘土の向こう側にワイヤを回して、両手で手前に引いて切ります。
 粘土が不安定な時は、板の上にトンと置いて、密着させてから切ります。



記事提供津田沼陶芸教室

2014年12月9日火曜日

Q:土鍋はふつうの粘土で作れますか? (質問箱231)

A:急熱・急冷に耐えられる、耐熱鍋土(たいねつ・なべつち)を使います。
  いわゆる鍋土(なべつち)で作った土鍋はガスコンロでは使えません。

伝統的な「鍋土」は火鉢にかけることを前提に作られています。
ですからガスの直火には耐えられません。

僕は知らないで「鍋土」で土鍋を作って、ガスコンロに載せたことがあります。
しばらくすると、パキッと鋭い音がして、
鍋の底から湯気が出ました。
いつ真っ二つに割れるか、気が気ではありませんでした。

さいわい大事には至らなかったけれど、鍋土なのにどうして!?と納得できませんでした。
でも考えてみれば、ガスコンロなんて後から出てきたわけですから
鍋土の名前を返上しろ、というのは酷ですね。

耐熱鍋土にはペタライト(リチウム長石(※長石とは別物)というものが40~50%入っています。
ペタライトを入れることで、熱による膨張率が小さくなって
直火で焚いても割れない鍋ができます。

焼成温度はふだんの本焼きのときは1230~1250度くらいですが
それよりも低く、1150~1200度で焼きます。

写真は、ペタライト入りの耐熱鍋土で作った土鍋。ただいま乾燥中。



記事提供津田沼陶芸教室

2014年12月8日月曜日

土鍋の取っ手など、付けたあと下がりそうなときの対策は?


Q:土鍋の取っ手など、付けたあと下がりそうなときの対策は? 
(質問箱230)

A:粘土で支柱をつくって、下から支えたまま乾燥させます。

重い取っ手を付けたとき、そのまま放置すると下がってきます。
粘土で支えを作って下から支えたまま乾燥させます。

少し短めの支柱を作り、取っ手の下に置いたあと
支柱の中ほどをつまんで押してやると、粘土が伸びてちょうどよい高さになります。


 
記事提供津田沼陶芸教室

2014年11月30日日曜日

赤粘土で汚れたタオルは、洗えばきれいになりますか?

Q:赤粘土で汚れたタオルは、洗えばきれいになりますか? (質問箱229) 

A:赤粘土に含まれる粘土は、白いタオルなどを赤くします。
  洗ってもなかなか取れません。

白粘土で使うタオルやお手拭きとは、別のものにしたいですね。
赤粘土用にはカラータオルを使えば汚れが目立ちません。

服装も、赤粘土が付くとシミになりやすいので
汚れてもかまわないものを着てください。

白粘土なら、洗えばスッキリきれいに落ちます。



写真は、右が赤粘土で汚れたタオル。左は白粘土用。

教室では赤粘土用は、カラータオルを使っています。
記事提供津田沼陶芸教室

2014年11月16日日曜日

釉薬を二重掛けするときの注意点を教えて!

Q:釉薬を二重掛けするときの注意点を教えて! (質問箱228)

A:下に溶けにくい釉薬を掛けて、上に溶けやすい釉薬を掛けるのが鉄則です。

いわゆる「固い」釉薬を先に、「柔らかい」釉薬を後に掛けます。
土台になる方が先に溶けて動くと、上の釉薬に亀裂が入ったり汚くなったりします。
あえてそれを効果として狙うこともあるから陶芸は面白い!

写真の会員作品は、黒釉を掛けたあと、口縁部分に白萩(しらはぎ)釉を掛けたもの。
教室のみんなから思わす「富士山!」の声が!




記事提供:津田沼陶芸教室

2014年8月20日水曜日

初めて持つコテは、どんなのがいいですか?

Q:初めて持つコテは、どんなのがいいですか? (質問箱227)
 
A:レモンの形をした、もっともポピュラーなコテを勧めます。

ロクロを始めると同時にコテを使うのは、あまり勧めません。
手指で形を作ってみて、慣れてきたらコテを使ってみましょう。
コテはあくまでも手指の補助道具です。
形をスッキリ整えたり、
ロクロ目(細かい横すじ)を消したり。
最初に持つコテは、ポピュラーで、
いろんなことに使えるレモン型のコテがお勧めです。


上が僕の使っているコテ(これでも全部ではない。明らかに買いすぎ!反省!)。
でもいちばん出番が多いのは
手前のレモン型のコテ。
これが自由自在に扱えるようになったら、
役割に特化した(底を平らにしたり、お皿のカーブを出したり)コテに
挑戦してみるのも楽しいものです。
僕(林)の陶芸教室時代の先生の言葉。
「手で出にないものが、手の先に道具を持ってできるわけがない」
今でも名言だと思っています。

記事提供:津田沼陶芸教室

2014年3月16日日曜日

弓で口を切るのがうまくできません。コツは?

Q:弓で口を切るのがうまくできません。コツは?  (質問箱211)

A:両手の人さし指と親指で弓を持って、
    左右に引っ張るようにして構えると安定します。


  
ロクロでも、手ロクロでも、構える位置は右回転の場合、左側です。
弓を両手で持って、左右に引っ張ると、弓が安定します。


これは、
教室の会員のみなさんが弓の使い方に苦労している様子を見ていて
ひらめいた、林のオリジナル・アドバイスです。
弓を安定させたければ、強く持つより、左右に引っ張る!
やってみてください。

※写真協力:津田沼陶芸教室会員 N.Iさん

記事提供:津田沼陶芸教室

Q:半乾燥した粘土には、何を使って下書きする?


Q:半乾燥した粘土には、何を使って下書きする?  (質問箱210)

    
A:インクや朱墨(しゅぼく)で描きます。
  素焼きすれば消えます。   

たとえば、線彫りをするとき、いきなり彫るのは勇気がいります。
そんなときは、あたりをつけるために下書きしましょう。

インク(青、黒、赤)や朱墨などで、細筆を使って描きます。





※白のマーカーは×
 黒化粧を施した作品に白のマーカーで描いたことがありますが、
 素焼きしても白残りしました。
彫るときには下絵をなぞるのではなく、自由に彫ると勢いのある線が生まれます。




記事提供:津田沼陶芸教室

割れていないのに花瓶から水がにじみ出ます。対策は?

Q:割れていないのに花瓶から水がにじみ出ます。対策は? (質問箱209)

A:陶器の水漏れ防止剤として売られている   「シリコン」か「フリップコート」(「CP-X」「CP-M6」)を使いましょう。


磁器と違って、陶器は水がしみ込みます。 水を入れて一日ほど経つと、漏れた水が溜まっている・・・・ じつは陶器では良くあることです。

販売されている花器には、あらかじめ止水剤が塗られているため漏らないだけなのです。
「花瓶が漏る!と大騒ぎするのは、陶器についての知識がないことを 触れ回っているようなものです。
茶会などでは、ジャジャ漏れの花器を喜んで使ったりもします。 昔は水漏れを止めるために、花器に水を溜めて草などを入れて、 その分解物が微細な穴をふさぐのを気長に待ったようです。

とはいえ、忙しい現代では、すぐに水漏れを止めてくれる商品が開発されています。
陶器の止水剤「シリコン」か「フリップコート」(「CP-X」)。
花器に注いでしみ込ませ、裏からも筆で塗ります。 24時間乾燥させれば、使えます、

※詳しくはそれぞれの使用書を参照のこと。 シリコンは有機溶剤(トルエン)の匂いがあるため、食器には使えません。 「フリップコート」は食器にも使えます。

記事提供:津田沼陶芸教室

食器が汚れないようコーティングできませんか?


Q:食器が汚れないようコーティングできませんか?
(質問箱208)208ekitai-ceramic

A:「食器用止水剤(しすいざい)」として売られている「液体セラミック」を使いましょう。

陶器は水がしみ込むため、気をつけていても高台部分が汚れたり、
カビで黒くなったりしがちです。

また貫入(釉薬の小さなヒビ)からも水が浸入して薄汚れたり、
白化粧にシミが出たりします。
(「器が育つ」といい美しい表現もあります)

これらを防ぐには、「液体セラミック」を使います。
仕様書どおりに水で薄めてから、釉薬の掛かっていない高台にハケや筆で塗ったり、
丸ごと浸したり、中に注いだり。


商品名は「フリップコート」、または「CP-X」。



塗っても貫入は消えず、ヒビの様子は楽しめます。

塗ったままにすると、釉薬の上に少し白く残るので、
湿らせた布でこすり取ります。
24時間経ったら水洗いOKです。

花器の水漏れにも効果的です。
※陶器の撥水剤として「シリコン」が販売されていますが、
 これは有機溶剤(トルエン)が含まれているため食器には使わないほうが良いと言われます。
 シリコンは、食器以外の花器などに使いましょう。

記事提供:津田沼陶芸教室

シャレた書体で陶印を作りたいのですが、参考になるサイトは?

Q:シャレた書体で陶印を作りたいのですが、参考になるサイトは?  (質問箱212)

A:「白舟書体」というサイトの「一文字雅印」が参考になりますよ。

こちらのアドレスです⇒http://www.hakusyu.com/hitomoji/

32の書体があって、登録されている500文字が一発で雅印に変換表示されます。
津田沼陶芸教室の会員、W.Iさんが見つけて
ご自身の陶印づくりの参考にしました。

ためしにやってみると、寧彦の「寧」も「彦」も、登録された500文字の中にあったので、
ためしに雅印に変換してみると・・・・
うん、なかなか面白い!











「個人使用・企業内での使用はOK」とのこと。参考にされてはいかが?  

記事提供:津田沼陶芸教室

2014年3月7日金曜日

釉掛けしたあとの器に触るときの注意点は?


Q:釉掛けしたあとの器に触るときの注意点は? 
 (質問箱206)

A:なるべく触らないこと、というのが一番のアドバイスですね。

特に灰を使った釉薬は、乾くと手に付いて剥がれます。
高台の釉はがしなどで触るときは、水が引いた直後に。

器のフチに付いた釉薬は軽く触れてもポロッと欠けやすいので、
器を持つときは、フチに手が触れないように注意!





記事提供:津田沼陶芸教室

釉薬の厚みはどのくらいが適当なのですか?

Q:釉薬の厚みはどのくらいが適当なのですか?  (質問箱205)

A:一般的にはハガキ1枚分の厚さと言われています。

それぞれの釉薬の特徴を生かすためには、その釉薬に合った厚さがあります。
青磁釉や志野釉などは、特に厚掛けしますし、
黄瀬戸釉などは、薄掛けにします。

釉薬の厚さ。
僕の目安は・・・・
石灰などの土石を使った釉薬では、ハガキ1枚分の厚さ。
灰を使った釉薬では、ハガキ2、3枚分の厚さ。
素焼きの破片に掛けてみて、カッターナイフなどで削り取って厚さを確認します。

 
 


※灰には燃えて無くなってしまう炭素が含まれているため、多めに掛ける必要があります。

ボーメ比重計は釉薬に刺して(垂直にして、釣りの浮きのようにそっと浮かべる)計ります。




ボーメ比重47(石灰透明釉)~54くらいの間で釉掛けすることが多いですね。
47(石灰透明釉など)50(灰釉、織部釉など) 54(鉄釉など)

記事提供:津田沼陶芸教室

釉薬の材料の「バリウム」は、人間ドックで飲むものと同じ?

Q:釉薬の材料の「バリウム」は、人間ドックで飲むものと同じ? (質問箱207)

A:ふたつはまったく違うものです!

     
陶芸材料の「炭酸バリウム」は毒性があって、「劇物」に指定されています。
取り扱いは、くれぐれも慎重に。
陶芸材料の販売店で購入する場合でも、免許証などの本人確認が必要です。
天然の「炭酸バリウム」は、「毒重石」と言われるもの。

人間ドックでレントゲンの前に飲むのは「硫酸バリウム」。
毒性はありません。

※陶芸材料の「炭酸バリウム」は、溶かす作用をする釉薬材料です。
 銅などの金属を使った釉薬の発色を鮮やかにする効果があります。

記事提供:津田沼陶芸教室

2014年2月18日火曜日

粘土を「締める」って何ですか?

Q:粘土を「締める」って何ですか?  (質問箱203) 

A:底が割れたり、フチにヒビが入るのを防ぐため
  粘土の粒子を密にしてやることです。


底を締めるには手で叩いたり、コテを押しつけたりします。
フチを締めるには、
水を含ませた「セーム皮(=鹿の皮)」でフチをつまむようにしてやります。
電動ロクロや、手ロクロの上で作品を回転させながら
行なうと作業がやりやすいです。

「粘土を締める」とは、粘土の粒子を密にしてスクラムを組ませること。
乾燥や焼成で、割れたりヒビが入らないようにするための先人の知恵ですね。

  記事提供:津田沼陶芸教室

足のある板皿をそのまま焼いたら歪みそう。どうする?


Q:足のある板皿をそのまま焼いたら歪みそう。どうする?
  (質問箱204)

A:「目立て(めたて)」をして、下から支えましょう。

タタラで作った板皿に足を付けたものなどは、
焼成中に歪みが出やすいですね。

「目立て」をして、下から支えてやりましょう。

「目立て」の材料は「童仙坊(どせんぼう)」という道具土。
粉末で売られていて、水を加えて粘土状にします。

「目立て」は、今回は、テトラポットのような形(高さ1.5センチくらい)に作りました。
三角おにぎりの形から、角を伸ばしてやるとできます。

     

皿の下がりそうな部分、
いちばん低くなっている中央部の下。
真ん中の下と、両端に近い部分の下に置きます。

 
 
※「目立て」は、器の底に付けないで、少しだけ離してやります。
  ぴったり付けると、逆に下から突き上げたように膨らみます。
※この写真はイメージです(笑)。
 実際は、皿に釉薬を掛けたあとで、
 「目立て」は棚板の上に置きます。

     
 
焼きあがると、皿の底に「目立て」がくっつきます。
でも、大丈夫。
道具土はもろいので、もぎ取るようにすれば
かんたんに取れます。
4本足があるので、別の足を頂点にすれば、計4回使えます!


 
取った跡は、ドリルサンダーなどできれいにします

  記事提供:津田沼陶芸教室

2014年2月15日土曜日

ロクロで挽いた皿や茶碗の底が乾燥で切れます。対策は?

Q:ロクロで挽いた皿や茶碗の底が乾燥で切れます。対策は?  (質問箱202)

A:コテで底の粘土を良く締めてやることですね。

山挽き(やまびき=ひとつの粘土玉からいくつも作品をつくること)すると、
どうしても底の粘土が締まりにくいものです。
だいたいの形ができたら、コテを底に押し当てて
粘土を締めてやりましょう。
これで、底割れが出にくくなります。



コテには様々な種類がありますが、
底の大きさ、カーブによって選びます。



取りあえずひとつ、ということなら
器と一緒に写っている楕円のコテや、丸ゴテなどが
形や大きさに関係なく使えるのでお勧めです。

※写真協力 津田沼陶芸教室・会員 Y.Mさん

記事提供:津田沼陶芸教室

2014年2月5日水曜日

陶器は「土物(つちもの)」、磁器は「石物(いしもの)」というのはナゼ?


Q:陶器は「土物(つちもの)」、磁器は「石物(いしもの)」というのはナゼ? 
 (質問箱201)

A:陶器は粘土で作ります。
  磁器は陶石(とうせき)という石を粉にしたもので作るからです。

陶芸教室の生徒だった時代に、先生に質問しました。
「粘土も、元は石だったんじゃないですか?」
こんな質問をする生徒はいなかったようで、
先生も「うーん」と考え込みました。

あとで調べて分かったことを書きます。

石(の中の長石や黒雲母)が風化して「カオリナイト」というものができて、
それが雨などで流されて堆積したのが粘土。
その粘土で作るのが陶器。

 
 
 



いっぽう磁器は、
陶石を砕いて粉にしたものに水を加えて練ったもの、「磁器土(じきつち)」で作ります。
磁器土は磁土(じど)とも呼ばれます。
「石物」とは言われますが、そのへんの石を砕いて粉にしても、磁器にはなりませんよ。





記事提供:津田沼陶芸教室

2014年2月1日土曜日


Q:カメ板の中心に粘土を載せる方法は? 
 (質問箱199)

A:筆と水を用意してください。

電動ロクロでも、手ロクロでもそうですが、
ロクロの上にカメ板を載せると、どこが中心か分かりにくいですね。

筆に水をつけて、カメ板の上に円を描きましょう。
(粘土玉の直径よりも少し大きめの円を描いてください)


 

      
水筆の跡の真ん中に粘土を載せてやれば・・・
ほら粘土玉が中心に載ります!

写真協力:津田沼陶芸教室会員のM.Hさん。

記事提供:津田沼陶芸教室

コンプレッサーで釉掛けしたあと注意することは?

Q:コンプレッサーで釉掛けしたあと注意することは?  (質問箱200)

A:中指の指紋がある部分で、やさしく均(なら)しましょう。

コンプレッサーで施釉すると、釉薬が少しずつ降り積もるように掛かります。
彫りの文様などがある場合は、溝に釉薬が入っていないことがあります。

また、素焼き作品が水分を吸ったときにできた気泡が
釉薬の下に残っていることもあります。
プクッとふくらんでいて、釉ハゲの原因にもなります。

中指の指紋がある部分で、釉薬のかかった部分をやさしく、ていねいに均します。
擦り傷に薬を塗りこむように、渦を巻いて擦り込むと、溝にも釉薬が入ります。

※写真は、彫り文様(つわぶき)に石灰透明釉を掛けた作品。
 ていねいに10分ほど掛けて擦りこみました。





記事提供:津田沼陶芸教室

2014年1月8日水曜日

窯の焚き方には「あぶり」とか、いろいろあるそうですが、違いは?


Q:窯の焚き方には「あぶり」とか、いろいろあるそうですが、違いは? 
(質問箱198)

A:焚き方は温度帯によって、
  「炙り(あぶり)」、「攻め(せめ)」、「煉らし(ねらし)」があります。

1、「炙り(あぶり)」
  900度くらいまでの焚き方。
  水分を蒸発させて、本格手的な焼成に入る準備段階。まだ釉薬は溶けない。

2、「攻め(せめ)」
  900度を過ぎて、還元焼成を行なうときの焚き方。
  (酸化焼成の場合は、そのまま温度を上げる)
  登り窯の場合は、薪をくべる焚口から炎がこぼれ
  窯の内部が酸欠状態になって、窯があえいでいるような状態になる。
  まるで炎を攻めているようで、温度は上がりにくい。

  釉薬は溶けて、ガラス状になる。
  
3、「煉らし(ねらし)」、「焚き上げ(たきあげ)」ともいう。
  最高温度(1250度くらい)をキープする焚き方。
  還元焼成で出たススを切る(燃やす)ために酸化焼成する。
  粘土が焼け締まる温度帯。

  これを長時間行うことで釉薬に味が出ると言う人もいる。
  窯の上下の温度を揃えて均一に焼き上げる、という意味もある。

記事提供:津田沼陶芸教室

2014年1月7日火曜日

ロクロの天板を濡らしてから粘土を載せたのに滑るのは、なぜ?


Q:ロクロの天板を濡らしてから粘土を載せたのに滑るのは、なぜ? 
(質問箱197)

A:天板を水で濡らすから、粘土が滑るんです!

粘土玉をロクロの上でツルツル滑らせている会員を目撃しました。
「貼りつかせるには水が要ると思ったんですよ」とのこと。

ちょっとびっくりしましたが、
水で貼りつけようとした気持ちは、分かるような気もしました。

水をつけると、天板と粘土のあいだに水の被膜ができるために
滑ります。
昔、クルマと道路のあいだに水があることでタイヤが滑る
「ハイドロ・プレーン現象」というのが話題になりましたが、
まさにあの現象が起きます。

アルミの天板でも、板の天板でも、決して水は付けないでください。
乾いた天板の上に、粘土玉を載せましょう。

記事提供:津田沼陶芸教室